2023/10/03 14:06
ももしきのすき焼きに欠かせない、具材の一つが『お麩』。
とろけるような食感が特徴の『千葉製麩商店』の大和麩を使用しています。
肉のうま味、割り下のうま味を余すことなく吸ってくれるこのお麩は、もはやすき焼きの主役。
そのお麩について、遅ればせながら、勉強してきましたのでご紹介します。
奈良市の隣町、のどかな田園風景が広がる天理市の住宅地にある、『千葉製麩商店』。
ご夫婦で40年間製麩業をされています。
奥様のご実家が製麩業を営んでいたことから、
ご主人は「おもしろそう!」と、持ち前の好奇心から夫婦で住み込みで修行をはじめ、
今から40年前、26歳の時に、この千葉製麩商店を起業したのだそうです。
この日も始業は、夜中3時半。
国産小麦、グルテン、水の3つの素材のみを使用し、生地を練っていきます。
その後は決まった分量に分け、粗かった生地を機械にかけてきめの細かい生地にします。
成型して寝かせたら、カットして水を含ませ、
さらに、熱々の鉄板に引き伸ばして並べ、およそ17分焼きます。
鉄板の蓋を開けると…まるでフランスパン!!
焼き加減、水加減にこだわり、膨らみすぎないように
加熱することできめの細かいお麩に仕上げるのが千葉さんご夫婦のこだわりなのだそう。
すき焼きのうま味を余すことなく吸い込んでくれますが、
粉は国産小麦にこだわっている分、
お麩そのものの味もしっかりと楽しめる、まさにここにしかない食材。
実際に、私たちも焼きの工程をチャレンジさせていただきました。
が…当然同じようには焼けません。
水分と温度、生地の状態を見極めて、均一に膨らますことこそが、職人の技なのです。
これをノンストップでお昼まで。
その後は梱包やカフェ業務もこなします。本当に頭が下がります。
チャレンジ精神豊富なご主人とそれを支える優しい笑顔が素敵な奥様。
奈良のお麩は、素敵なご夫婦が二人三脚で歩んできた、愛と努力の賜物でした。
大切に使い、多くの方にこの魅力を発信しなければと思いました。